卵管が塞がってしまっている状態を卵管閉塞、卵管が狭くなっている状態を卵管狭窄と言いますが、卵管が詰まっていると、妊娠するにあたって、どんな障害があるのでしょうか?
今回は、卵管の詰まりについてお話していきます。
卵管の詰まりとは
卵管が詰まっているかどうかを調べる方法として、子宮卵管造影検査、通気通水検査がありますが、子宮卵管造影検査が一般的な検査と言えます。子宮卵管造影検査では、造影剤を子宮から卵管に注入し、卵管の通過状態、子宮の内側の状態、卵管周囲の癒着の状態などを確認します。
この検査で卵管の詰まりが確認された場合には、次のような障害へとつながる可能性があります。
・精子が卵管を通れず受精できない
・受精卵が子宮にたどり着けない(子宮外妊娠を起こす原因にもなる)
その為、卵管閉塞の場合は、体外受精を勧められるケースが多いかと思います。
卵管を開通させる手術を受けるという選択肢もあるようですが、『卵管形成術』を行なっている病院は少なく、効果も限定的なので、多くの方が体外受精に進むこととなるでしょう。
ただ、検査段階で卵管障害が見つかった場合でも、検査の時は緊張していることが多く、普段よりも通りが悪くなっている可能性もあるため、完全に詰まっているとは言い切れないこともあるようです。
また、検査で卵管に造影剤を流す過程で、症状が改善されるケースもあります。
その為、検査してまもなくは妊娠しやすくなるとも言われていますが、効果には個人差があります。
卵管の詰まりって治るの?
卵管閉塞も卵管狭窄も、一度そういった状態になると、元に戻らないのではないかと思われる方が多いかと思いますが、実は、卵管の詰まりも改善する可能性があるのです!!
例えば筋トレをすると、身体に筋肉がついたりしますよね。皮膚や粘膜も古いものから新しいものへと生まれ変わります。
卵管も粘膜や筋肉でできているのですから、運動や食事の見直しで血液の循環を良くしたり、骨盤周りの筋肉を鍛えることで、詰まりが改善することも期待できるのです。
卵管の詰まりは、卵管に炎症が起きている状態ですから、体の状態を良くすることで、炎症をおさえることも可能なのです。
私自身も、左側卵管狭窄、右側卵管閉塞と言われ、自然妊娠も人工授精も難しいと言われていましたが、4回目の妊娠はなんと自然妊娠でした。(結果的には流産してしまいましたが…。)
きっと、体質改善に取り組んだ効果が現れ、自然妊娠につながったのだと思っています。
大切なことは、病院で自然妊娠は難しいと言われたとしても、取り組み次第で身体は変わるということ、そして、自然妊娠の可能性も充分にある、ということです。
卵管が詰まる原因と間接的な影響
ではなぜ、卵管のつまりが起こるのでしょうか。
それは、月経時の排泄がうまくいかず、出し切れなかった経血が卵管へ逆流し、古い経血が溜まって炎症を引き起こしていると考えられます。そして、卵管に炎症が起きているということは、体中にも同じ血液が流れているため、他の部分でも炎症が起きている可能性があります。
私たちの体では、さまざまなホルモンが作り出されますが、抗炎症ホルモンと性ホルモンは、コレステロールを原料としています。そのため、炎症が起こっていると、炎症を抑えるためにコレステロールが使われてしまい、性ホルモンが作られなくなってしまうのです。
さらに、炎症があると、その炎症を攻撃し排除しようとするシステムが体に備わっているわけですが、その過程で元気な細胞まで傷つけられてしまうことがあるのです。卵子も精子も一つの細胞です。卵子や精子が傷つけられてしまうと、受精できなかったり、受精しても分割できなかったり、着床しても流産してしまうことになります。
ですから、炎症を抑える事は、身体の調子を整えていく上で一番大切な土台となります。
また、排泄機能の低下が起こっているということは、栄養が吸収できない状態と言い換えることができます。不要なものが出ていかなければ、新しく取り入れることが出きません。必要な栄養が吸収できなければ、元気な卵子や精子が作れなくなってしまいます。そして、栄養不足ともなれば、免疫機能が低下し、さらなる炎症を引き起こすという、まさに悪循環が生じてしまうのです。
ですから、炎症を抑え、しっかりと不要なものを排泄できる体づくりを行っていきましょう。
いくつかのセルフケアをご紹介します。
セルフケア
①運動
ウォーキングのように全身を使った運動は、血流改善や基礎体温アップが期待できます。
仕事や家事などで忙しく、ウォーキングをするためのまとまった時間を確保しにくいという方は、通勤時など日常で歩く際に、体をきちんと動かすことを意識してみてください。腕の力を抜き、大きく振りながら大股で姿勢良く歩くことで、全身を使いながらウォーキングをすることができます。
理想としては、1日30分ほどのウォーキングを、週4日から5日の頻度を目安に、継続することです。
外出の際はできるだけ階段を使う、バスや自転車を使わず歩いてみる、といったことを心掛けてみると良いか思います。
血管の99%を占める毛細血管は、有酸素運動を続けることによって増えると言われているので、たくさんの酸素や栄養素を内臓に送れるように、ぜひ取り組んでみましょう。
睡眠の質を高める
寝る前の90分前に15~20分間、38~40℃のお風呂につかることで、体の芯まで温まり、また、体温が下がってきた頃に寝ることで、睡眠の質が良くなります。睡眠の質が良くなると、自律神経のバランスも整い、ホルモンの分泌にも良い効果が期待できます。冷えの改善にもつながるので、シャワーではなく、しっかり湯船につかりましょう。
寝る前のスマホを控えることも重要です。ブルーライトが睡眠ホルモンと言われるメラトニンの分泌を妨げてしまうので、寝る1時間前くらいからはスマホやパソコン作業を控えましょう。
バランスの良い食事
食事の基本は、『まごわやさしい』(大豆製品・ごま・海藻類・野菜・魚・キノコ類・いも類)ですが、昔ながらの食事を思い浮かべると良いですね。朝食は、玄米+具だくさん味噌汁(キノコ、野菜入り)+漬物でok!
また、炎症を抑え、血液をサラサラにする作用のあるオメガ3脂肪酸(アマニ油、えごま油、フィッシュオイル)を積極的に摂りましょう!オメガ6脂肪酸であるサラダ油とごま油は、オメガ3と反対の作用があります。炎症を促進し、血液をドロドロにしてしまうので、なるべく使用を控えましょう。オメガ3は、熱に弱いので、加熱料理には使えません。光にも弱く酸化しやすいため、遮光の容器のものを使用し、冷蔵庫保存し、開封後は早めに使い切りましょう。
加熱料理にはオメガ9のオリーブオイルを使用しましょう!
いかがでしたか?
ぜひ、ご自分の体も変われると信じて、少しづつできることから始めてみましょう。
もしも、お困りの際には、埼玉県上尾市のコンディショニングサロンkamikaにご相談下さい!