体外受精や顕微授精を行っても、受精しない、分割しないなどの場合には、卵子の質に原因があるかもしれません。
妊娠を実現する為には年齢が重要視されていますが、それは年齢が高くなると卵子の老化が進んでしまうからです。このことは、体外受精だけでなく、人工授精や自然妊娠でも同じことが言えます。
卵子の質が悪いと…
卵子の質が悪いと次のような結果につながる可能性が高いです。
・卵子と精子が受精することができません。
→卵子の殻が固く、柔軟性がないと、精子が卵子の中に入っていくことができません。
・受精卵が分割することができません。
→受精に至っても、分割がストップしてしまったり、分割の進み具合が遅いと、体外受精の場合にはグレードの低い胚となってしまいます。
・受精卵が成長できません。
→着床しても、成長が止まってしまったり、流産してしまうことがあります。
また、精子についても同じことが言えます。
精子の質が悪ければ、卵子にたどり着くことも、受精することもできません。
射精された精子が卵子にたどり着く為には、過酷な道のりをくぐり抜けていく必要がありますし、卵子に出会えたとしても、卵子の殻を破って受精する為には、相当なエネルギーが必要なのです。
卵子の質を判断するポイント
クリニックに通われている場合
クリニックの検査では卵巣に残っている卵子の数を予測する検査(AMH)はありますが、卵子の質を測る検査はありません。
体外受精をされている方は、採卵した卵子のうち、いくつ受精したか、また受精卵の分割の進み具合で、判断することになります。
また、タイミング法や人工授精の周期では、超音波検査で卵胞の大きさを確認しているかと思いますが、卵胞の成長が遅いという指摘があった場合には、卵子の質があまり良くない可能性があります。
自己流で妊活されている場合
自己流で妊活されている場合には、卵子の質を判断することは難しいです。
でも、基礎体温表をつけている方は、グラフから推測することができます。
・低温期が下がり切らない
・波形がガタガタ
・低温期が短すぎる
これらの場合には、卵胞が充分に育っていない可能性があるので、そこをポイントにチェックされると良いかと思います。
ただ、睡眠の質やストレスの有無によっても、波形が乱れることはありますので、必ずしも当てはまるわけではありません。神経質になりすぎないようにしましょう。
卵子の質が悪くなる原因
卵子の老化
一番の原因は加齢による卵子の老化です。医療の進歩によって、高齢妊娠、高齢出産が可能になりましたが、自然に妊娠できる年齢の限界は昔と変わっていません。どんなに見た目が若く、体力に自信があっても、妊娠適齢期は20代です。
生活習慣やストレス
卵子の質が悪くなる原因は年齢だけではありません。若いからと言って、卵子や精子の質が良いとは言い切れないのです。
喫煙、飲酒、睡眠不足、運動不足、過労、ストレスなど、それまでの生活習慣が大きく関わってくるからです。その他にも、甘いものや油物、添加物が含まれているものを摂りすぎている場合や、痩せすぎ、肥満も原因の一つとして考えられます。
体調不良
風邪などをひいて体調を崩してしまったときは、その周期の卵子の質は良くないと考えた方が良いかと思います。もし、人工授精や体外受精を予定していたのであれば、次の周期に見送ることも視野に入れましょう。
タイミングをとる場合も無理をせず、身体をしっかり休めることを優先しましょう!
一周期見送ることは、チャンスを一度棒に振るようで、少し勇気のいることかと思います。
でも、健康で元気な赤ちゃんに出会う為にも、時には見送る勇気を持って、しっかり身体を整えていきましょう!
もしも、妊活に関する不安や女性特有のお悩みをお持ちでしたら、埼玉県上尾市のコンディショニングサロンkamikaにご相談下さいませ!
卵子の質を高めるには…
卵子や精子の質が妊娠・出産のカギとなるわけですが、残念ながら、卵子や精子の質を高める治療法はありません。
でも、生活習慣を見直し、体質改善を行うことで、卵子や精子の質を変えることができるのです!
(具体的な方法は、次回以降お伝えします。)
ただ、体質が改善されるには、とても時間がかかります。少なくとも3,4ヶ月はかかります。
ですから、すぐに結果が出なくてもあきらめないで下さいね。
少しずつでも、継続していくことが大切です。